保育園で保護者に不快な思いをさせてしまった…私の言い方が悪かったのかな?
そんなお悩みを抱えていませんか?
保育士の仕事は子どものお世話だけでなく保護者との対応も含まれます。
ですが、保育士の言い方や考え方の違いが原因で、時にはトラブルが生じることがあります。
私も保育士を長年やってきましたが、やはり保護者の気分を損ねてしまった経験があります。
今回は私が実際に、保護者対応で失敗してしまった事例をご紹介します。現在、保護者の対応に悩んでいる保育士さんの参考になれば幸いです。
保護者対応で失敗したこと【事例】
保育士を18年経験しましたが、保護者とのトラブルはたくさんありました。
その中で私の失敗事例をいくつかご紹介します。
保護者対応【失敗事例】
- ケガの報告
- 着替えや連絡帳を他の子のかばんに入れてしまった
- 発表会の衣装をお知らせする日が遅かった
ケガの報告
保護者に子どもがケガをしてしまったときの報告の仕方がいまいち納得がいかないとクレームがきました。
私の伝え方で不快な思いをさせてしまった経験があります。
まだ勤めて1年目だったので上手く伝えることができませんでした。
最終的には園長や主任に対応してもらい解決しましたが、自分の未熟さに自宅で泣いていた記憶があります。
着替えや連絡帳を他の子のかばんに入れてしまった
これは長く勤めていてもやってしまうことがあります。
普段からコミュニケーションがとれている保護者の方は「気にしないでください」と言ってくれますが、新入園児の場合は、頻繁に間違えてしまうと、「この園大丈夫かな…」と不安になってしまいます。
特に、連絡帳に関しては、個人情報が書かれているので絶対に間違えないよう、保育士同士でしっかり確認していました。
発表会の衣装をお知らせする日が遅かった
発表会の衣装の準備をお願いした時期が遅かったようで、保護者から「何処の店にも売っていない」と準備に困っていました。
主な準備物は園やクラスによって違いますが、例えば「白いタイツ」や「白いブラウス」、「白、黒の無地のTシャツ」など。
特に、11月〜12月に発表会を行う園がほとんどなので売り切れてしまうようです。
もう少し早めに伝えたいと思いますが、お遊戯の衣装がなかなか決まらないクラスは、お知らせが遅くなってしまうことがありました。
どうしても準備できない保護者には園のものや保育士が自宅にあるものを貸して対応していました。
保護者対応に失敗してしまう原因
保護者対応に失敗してしまうのはいくつかの原因があります。
保護者対応に失敗してしまう原因
- コミュニケーション不足
- ネガティブな発言をしてしまう
- 連絡忘れが多い
- 保育士によって対応が違う
- 子どもに応じた対応ができていない
以下で詳しく解説します。
コミュニケーション不足
コミュニケーションの不足は保護者との誤解を招きます。
情報の共有ができないと、保護者は子どもの状況をしっかり把握できず、不安や疑問を抱きやすくなります。
例えば、毎日の具体的な様子やトラブルを報告しないと、保護者が突然の事態に戸惑うかもしれません。
保護者には、定期的な報告と日頃のコミュニケーションが大切です。
ネガティブな発言をしてしまう
ネガティブな発言は信頼関係を崩してしまう原因になります。
保護者に対して批判的、否定的な言葉を使うと会話が広がらず、解決策を見つける機会が無くなります。
「いつも遅刻してますよ」と非難するより、「時間通りに来ると〇〇ちゃんも安心してますよ」と伝えましょう。
連絡忘れが多い
重要な報告を忘れると、保護者は自分や子どもが軽視されていると感じる可能性があります。
特にケガの報告はしっかり行うことが大切です。
自宅でお子さんの体に傷がついていたり、噛みつきの後があったら「保育園から何も伝えられてない」と不信感をもってしまいます。
まだ言葉を話せない乳幼児こそ、忘れずに伝えましょう。
保育士によって対応が違う
保育士ごとに対応が異なると、保護者はどの情報が正しいのか判断しづらくなります。
例えば、特定の行事について、保育士によって異なる説明がされ、保護者が混乱するケースがあります。
保育士全員で統一した情報での対応が重要です。
子どもに応じた対応ができていない
一人一人の子どもに応じた対応が不十分だと、保護者の不満が生じます。
全ての子どもが異なるニーズや発達段階を持っているため、一つの対応では効果が限定的です。
例えば、ある子どもが発達の援助が必要であるにも関わらず、その情報が共有されず、問題が発生したケースもあります。
一人一人の注意点にしっかり対応することが大切です。
保護者対応で失敗しないために
保護者対応で失敗しないために以下の項目に気を付けてみてください。
一つ一つ見ていきましょう。
連絡を密にする
保護者との連絡はこまめに行いましょう。
定期的な連絡は、信頼関係を築くことができます。
送迎時に保護者と会う機会があれば、短い会話でもいいので、コミュニケーションをとることが理想です。
保護者の想いを共感する
保護者の気持ちに寄り添い、共感することが大切です。
共感することで、保護者の不安や期待を理解しやすくなります。
例えば、保護者が子どもの発熱を心配した際、ただ安心させるだけでなく、自分が親の立場としての経験も交えて話すのも良い方法です。
これが、保護者とのコミュニケーションを深め、信頼関係を強化できます。
ケガの報告は口頭で
子どもがケガをした場合の報告は、直接口頭で行いましょう。
口頭で伝えることで、緊急性と保護者への配慮が伝わります。
たとえ、軽いすり傷であっても、保護者が迎えに来た際に直接説明し、発生状況と対応策の共有が大事です。
よって、保護者は状況を正確に理解し、安心感を持てます。
毎日の子どもの様子は具体的に伝える
子どもの様子は、毎日伝えることが大切です。
保育士は、シフトの関係で保護者と対面できない日もあります。
そのため、連絡ノートを活用して、その日にどのような活動をしたか、どんな言葉を使ったのかを具体的に記入しましょう。
保育園で自分の子どもがどんな生活をしているのか、気になる保護者も多いです。
保育士さんからのメッセージを毎日楽しみにしている方も。連絡帳はできるだけ毎日書くのが良いですね。
もしもトラブルになってしまったら
万が一保護者とトラブルになってしまったら、感情的にならず、冷静に対応することが大切です。
トラブルになってしまった時の対処法
- まずは保護者の話を聞く
- 謝罪と感謝の言葉を伝える
- 再発の防止策や問題解決策を立てる
- 園長や主任に報告する
以下で、トラブルになってしまった時の対処法を詳しく解説していきます。
まずは保護者の話を聞く
まずは、保護者の話しをじっくり聞きましょう。
保護者が抱える不安や問題を理解し、信頼関係の回復が最優先です。
例えば、保護者が保育士の対応に不満を持っていた際、どんなことで不信感を持ってしまったのかをきちんと聞いたうえで対策をしなければなりません。
保護者との関係を向上させるためには、話しをしっかり聞くことが大切です。
謝罪と感謝の言葉を伝える
保護者の話を一通り聞いたら、例え理不尽な内容であっても必ず謝罪と感謝の気持ちを伝えましょう。
保護者は自分の意見を聞いてくれたと感じ、不快な気持ちが軽減されます。
このような姿勢は保護者に園への信頼感を持たせ、今後の関係改善につながります。
再発の防止策や問題解決策を立てる
謝罪や感謝の言葉だけでなく、再発防止策と問題解決策を明確にすることが大切です。
保護者には、今後の具体的な改善対策を提案し、理解と協力をしてもらいましょう。
これにより、同様の問題がくり返えさないようにすると共に、保護者に安心感を提供することができます。
園長や主任に報告する
トラブルが発生し、もし自分だけでは対処できないと感じたら、速やかに園長や主任に報告しましょう。
時には、独断で判断するのが難しい場面もありますし、焦って曖昧な回答をしてしまうとかえって問題を悪化させてしまう可能性もあります。
早めに解決をするためには、上司の判断が必要です。
保育士は、自分一人で解決しようとせず、園全体で、解決する姿勢を大切にしましょう。
まとめ
保護者とのトラブルはさまざまな原因がありますが、これらは保育士が多くの子どもを思う心から生じてしまうものです。
保護者も保育士も基本的には同じ目的を持っています。
ですが、人間関係においては、時にはすれ違いが避けられません。
トラブルが発生した場合には、誠実に対応し、必要な改善を行うことが大切です。
トラブルを防ぐためには、日常の関わり方を定期的に見直してみてください。
保護者とのコミュニケーションが十分に行われているか、雑な対応になっていないかを振り返り、改善していきましょう。
これは、良好な信頼関係を築くための手段であり、同時に自身の保育スキルの向上にも繋がります。
最後までお読みいただきありがとうございました。